第5219回

法務省が証明文書交付不動産の相続登記を促進

法務省は夏前の7月5日、不動産の相続登記を促進するための新制度を、来年度から始めると発表しています。中身を拝見すると、亡くなった親や配偶者の戸籍を法務局に提出すれば、「法定相続人であることを証明する文書」が交付されるのです。

この文書は登記申請の際に、別の法務局でも使えるようになります。法務省によれば、これまではその不動産を管轄する法務局ごとに戸籍を添付して登記申請をするようになっているのですが、新制度の導入で、地域が異なる複数の不動産を相続した人の負担が大幅に軽減されるようです。

証明文書には法定相続人の住所や氏名、相続分などが記載されていて交付費用は無料となっている。この証明書はまた、遺産の預金を払い出す際にもすべての金融機関で使うことが出来て、金融機関にとっても事務手続きが簡略化されることになります。

不動産登記は、建物の表示登記などを除き概ね強制されることはありません。自分の権利を第三者対抗要件とするために、つまり「この不動産は俺のじゃわい」と主張するがための登記となっています。

特に借地権などは、土地に借地権を設定登記するのは地主の了解がいり、事実上は不可能に近いのですが、その上の建物登記があれば借地権が認められることがあります。こんな場合は、登記をしないと損になりかねません。

それともう一つは、金融機関がきちんと登記していない不動産には担保能力を認めていないため、借金のため仕方なく登記する場合があります。正しい登記が表題部でなされていないと、抵当権の設定登記も権利がない登記になってしまいます。それはそうですよね、死んだ人に金を貸しても払ってもらえないですよね。

従って死亡人のままの名義になっているとか、相続不動産の未登記は空き家問題などの要因になっていると言われ、政府は対策を強化する方針を示しています。東日本大震災後の所有者不在に、行政はいまだに困っています。所有権という壁に、地方公共団体も手が出せません。

法律は本来国民の生活を豊かで安心なものにするために存在するべきものですが、時として国民を縛ることになります。特に第2次世界大戦後の日本は、あまりにも個人主義か表に出すぎて、公益が個人の利益の後塵を拝するようなケースが散見されます。

個人情報保護法も、災害犯罪防止の観点からは、もう少し公益優先しても良いのではないかと思います。後期高齢者でなくても、若者であっても1人では生きていけないのですから、個人の権利ばかりを主張しても仕方のないこと?

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