第5200回

初物が好きな安倍晋三首相だがキューバ訪問は適時

安倍晋三首相が日本の首相として初めて、キューバ訪問を決行した。国連総会のついでのようなタイミングになっているが、アメリカとキューバの国交回復から時を置かず、絶妙の間の取り方だと感心しきり。外遊が得意の安倍晋三首相だが、キューバは実に面白い。

キューバはある意味、北朝鮮と似通っている。経済的にも衰え、もはや自国の努力だけではどうにもならない状況がある。道路や上下水、建物から社会インフラ整備までが半世紀は遅れている。日本からの製品を待っている。勿論新品のみならず、中古も十分有益だと思う。

先のバラク・オバマ米国大統領のキューバ訪問で、両国の間に「文化交流」程度の約束は出来たようだが、安倍晋三首相は日本からキューバにがん診療などの医療機器機材約13億円弱の無償供与を申し出て、キューバからの大歓待を受けている。

一方キューバの遅れたインフラの現状は、日本企業にとって垂ぜんの的であろう。自動車にしても、50年前の豪華アメ車がほとんどを占めている。排ガス規制どころか、大きすぎる自動車で交通渋滞もままならない。修理部品ももうない。

またキューバ国内のバスはほとんどが中国製で、もうすでに耐久性に限界があり、観光途中にもよく壊れるとか言われている。何もかもが不足しているキューバ、そして余っている日本国内のものものもの。

第一キューバ人の、例えばキューバ革命を率いたフィデル・カストロ前国家評議会議長(キューバ一の有名人90歳)にしても、弟のラウル・カストロ国家評議会議長(85歳)にしても、その顔つきから敵意は感じられない。親日的だと思う。

400年前に、仙台藩主・伊達正宗の命でローマを目指していた支倉常長が1614年にキューバに立ち寄って以来の既知。一度も戦火を交えたこともなく、宿敵であったアメリカと戦ったことのある同志日本国というのも、日本側の言い分だが友好国の印象がある。

安倍晋三首相のキューバ訪問で、今年のプロ野球ストーブリーグの話題は、大リーグを経験したことのない若手選手が日本へ来るというニュースが飛び交うかもしれない。キューバ人選手にとっては、これまでは米大リーグへ行くと将来ビジョンが決まっていたが、身の回りの製品がメードインジャパンになれば。

今すぐは日本人観光客も入りづらいが、5年もすればマイアミをしのぐ観光地になるのではないか。位置もマイアミより南にあり、亜熱帯気候のキューバ。観光客より先に、商社マンが行くのだろうが。いよいよ北方領土に王手がかかった。

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