南海トラフ巨大地震の内閣府試算被災額最悪220兆円
政府内閣府も思い切った試算を出したものです。東日本大震災から丸2年が経過し、次に目前の災害として恐れられている南海トラフ地震。国民の危機感をあおるようにも思うが、最悪の想定はやはり必要だろう。内閣府の作業部会も、住宅等の耐震化を一層進めれば、被害額は半額とも付け加えている。
南海トラフは、四国の南の海底にある水深4,000m級の深い溝(トラフ)のこと。非常に活発で大規模な地震発生帯である。南海トラフ北端部の駿河湾内に位置する右図黄線の部分は、駿河トラフとも呼称される。
第二次世界大戦後の昭和中期に南海地震の研究を行った沢村武雄は、南海地震や東南海地震の震源域が西日本に平行に東西に延びていることに着目し、これらの震源域を衝上断層(スラスト)であることから「南海スラスト」と名付けた。後にプレートテクトニクス理論が一般化すると単なる衝上断層ではなく沈み込み帯であることが分かり、深さ6,000m未満なので「南海トラフ」と呼ばれるようになった。(ウィキペディアフリー百科事典より引用)
最悪と断りながら算出した被災数字は220兆円ですから、1年分の国家予算95兆円の2.3倍にもなります。これは東日本大震災の約13倍、阪神大震災の約25倍に相当する金額です。また被害地は北海道と東北6県を除く、全国40都府県に及ぶと試算されています。国難ともいえる深刻な被害の全体像が明らかになったのは、これから対策を練る上で、意義のあることのように思います。
国土強靱化と言えば、何でも施策が通るスローガンでも困ります。下手すれば「富国強兵」「鬼畜米英」と言われ、間違ったリーダシップに躍らされた戦前の日本にならないように、政府や自治体の動きにはわれわれ国民の安全安心がかかっています。正しい判断力を持って、Yes・Noの意思表示をしたいと思います。
先の小欄にも書きましたが、国家予算があるうちに巨大堤防を築くという宮城県知事の考えは間違っています。まずは高台に拠点を作ることが先です。地震津波は点ではありません。面なのです。北海道から東北、関東から東海、つまり太平洋海岸淵に巨大堤防を築造するのは不可能です。漏れがあれば蟻の一穴、そこから崩壊がはじまります。全てを防御するのは不可能です。
津波には、高台へ逃げることです。ローマの国づくりのような、異教徒から国民を守るための外壁の構築は、国民を眠らせてしまいます。攻めてきたら避難する、それも巨大津波のような大エネルギーの場合は、これしかないと考えます。安心は邁進を生みかねません。心の油断が最大の敵です。
それからわれわれに出来ることは、一人一人の自己防衛です。水にしても食料にしてもエネルギーにしても、断水、停電からガスも使えません。プロパンガスであれば、比較的ガスの復旧は早いと思います。最低限の備蓄は、国民の一人一人がこの被害想定220兆円試算をきっかけに、心がけることだと思います。
「隗より始めよ」[戦国策(燕策)](中国の戦国時代、郭隗(かくかい)が燕の昭王に対して、賢者を招くためには、まず自分のようにさほど優秀でない者を優遇せよ、と進言した故事から)遠大の事をなす時は、まず卑近な事から始めよ。転じて、物事は、まず言い出した者が着手すべきであるという意。