平成25年度税制改正大綱を読み解く

四国中古住宅流通促進事業協議会(略称四国連携)が主催する標題のセミナーが、サンポート高松54会議室で開催されました。「どうなる税と社会保障の一体改革??」と副題がついています。私はこのタイトルに大賛成です。よく社会保障が先に来ていますが、私は税制改正が先だと考えています。
講師はおなじみの、坪多晶子税理士です。流石2時間、眠る人もなく、おじさんキラーぶりを如何なく発揮しています。大綱が先週末に閣議決定されて、まだ読み解く暇もなく講演に回っています。今日のこのセミナーも2ヶ月ほど前に予約したもので、最近の税制大綱に専門家も振り回されています。
3年前までは、12月のはじめ頃に与党原案が発表されて、年末には閣議決定されて、正月返上で改正原稿を書き上げて、この時期であれば細かなところまで既報されていました。それが先週まで延びて、お尻は3月末と変わりません。とは言いながら今年は4月に参議院議決が延びそうで、また大変な事態が予想されます。
過去に、髙松空港の管制官として着任する人の賃貸マンションの斡旋をしたことがありましたが、予算執行が3日ほど延びて4月にづれこみ、ホテル暮らしになった人がいました。予算が決定しなければ、正式に国家公務員として就職したことにならないわけです。大騒ぎでした。
ところで今年の税制改正の肝は、消費税にかかっているようです。日本国の税収入は、約40兆円です。それでいて使うお金は94兆円。その差は国債を発行して補っています。収入と支出がイコールになることを、プライマリーバランスと言いますが、現状は国債の発行なしには日本国経済が回らない状態が続いています。
40兆円の内訳は、所得税13兆円、法人税8兆円、消費税10兆円、相続税1.4兆円です。消費税は現在、国税4%と地方税1%の合計5%。つまり4%が10兆円ですから、1%は2.5兆円になります。国債発行高の45兆円(私はもっと少ないと思いますが)÷2.5兆円=18%ですから、今の5%と合わせると23%。欧米各国の消費税が20%を越えているのが、この計算でよく理解できます。
このように消費税を上げるために、所得税と相続税の増税をしています。つまり弱者のみならず、富裕層にも増税をしているというふりをしているわけです。所得税の最高税率の見直しで、課税所得4,000万円超についてこれまでの40%から45%に平成27年分の所得税から引き上げです。
同じように相続税の基礎控除見直しで、これまで相続人3人であれば8,000万円の基礎控除がありましたが、平成27年1月1日以降の相続又は遺贈により取得する財産にかかる基礎控除は4,800万円に減額されます。それでいて、これまで4%の納税者から6%に拡大し、その金額は2,570億円と予想されています。
その他の改正では、領収書に貼付する印紙が3万円から5万円に拡大されます。印紙代が減るわけです。5万円からの領収書に印紙が必要になります。また交際費の損金不算入制度は、平成26年3月31日まで、資本金1億円以下中小法人は600万円まで90%損金になります。
小規模宅地・事業用地の軽減特例も見直されています。このように不動産関係では増税がありません。不動産の流通を促進が景気の回復の大きなエンジンになることを自民党税調の委員もよく知っています。