福島第一原発事故を踏まえた四国電力の対応状況について


香川県不動産同友会の10月例会です。講師に四国電力から、宇佐美浩一、林直彦両氏をお迎えして、標題の説明を頂きました。大変分かり易く、かつ、力強く感じました。四国電力も、愛媛県伊方町に、「伊方原発1号2号3号」を持っています。
原発をまさかの時には、「止める」「冷やす」「閉じ込める」ことのコントロールが出来なければ、福島のような事故になります。福島第一原発も、制御棒を押し込んで「止める」ことには成功しました。
しかしご案内の通り、「冷やす」ことが出来ず、事故翌日12日の夜に、水素爆発を起こし「閉じ込める」ことにも失敗して、今のような大惨事に陥っているわけです。そこで東電は、壊れた福島第一原発1号機原子炉建屋を覆うカバーを、いみじくも本日完成させたと発表しています。
排気設備に、放射性物質を除去するフイルターを取り付けており、東電は大気中への放出が約99%低減できたと発表しています。この結果が良くて、継続性がある程度確保できるなら、この方法で2号機から全ての原子炉建屋を、「閉じ込める」ことが出来ます。
話を四国電力に戻しますが、四国電力の原子炉は、東京・東北・北陸・中部・中国電力が採用している「沸騰水型」ではなくて、「加圧水型」というタイプの原子炉です。一口で違いを言えば、原子炉内の水を直接沸騰させない炉型です。だから発生した蒸気でタービンを廻すのは同じですが、この蒸気が放射能を帯びていない真水だと言うことです。2重構造と言えば、分かり易いですか。
そして先の「止める」にしても、四国・北海道・関西・九州電力の加圧水型は、制御棒を上から落とすタイプです。電磁磁石で止めているそうで、まさかの際には、電源を切って上から落とします。もちろん電気が止まれば、それだけでも制御棒は落ちます。
さらに「冷やす」ことにもポンプはもちろん、上から下へ水を流すような構造になっています。6系統ある「冷やす」も、電源不要機器は、半分の3系統あります。当然「閉じ込める」も、電源が要らない構造機器です。
東電の事故を受けて、四国電力伊方原発も更なる改造を加えています。もともと海抜10㍍の、佐田岬の瀬戸内海側に位置して発電所はあるのですが、標高32㍍の位置に配電所を設置し、電源車も7台高台に配備しています。
伊方原発は、四国で作る電力の43%を発電しています。1号機が1977年完成ですから34年になります。全国でも54基の内、44基の原発が止まっていますが、伊方も3基の内運転しているのは1基のみです。13ヶ月で定期検査に入る原発は、このままでは来年春を待たずに、国内全ての原発が止まってしまいます。
国が更なる基準を作成し、発表し、原子力行政をリードしなくては、たちまち電気が不足します。愛媛県の中村知事の強い指導で、松山市内に原子力本部も新設しました。待ったなしの状況にあることが、身近な問題だと改めて感じました。