第2268回

リーマン・ブラザーズの破綻

今年3月に実質破綻した、米証券第5位の「ベアー・スターンズ」に続いて、9月16日ついに第4位の「リーマン・ブラザーズ」が、連邦破産法第11条(日本の民事再生法に似たもの)の適用を、裁判所に申請し、実質的に破綻しました。

私はこの兆候を、小欄の4月9日社長日記に書いています。自分でもオーバーかと思いましたが、「世界恐慌か」と書いています。このままでは、米国のその他の大手金融機関の中にも資産が劣化して巨額の損失を抱えているところも多く、負の連鎖が続きそうで不安です。

今回のサブプライム住宅ローン破綻の原因は、住宅価格の下落です。これが解決しない限り、もっとも解決策があるとは考えられませんが、この問題の抜本的解決はありません。小手先対処法と言われそうですが、世界恐慌へ突入する前に、米政府には手を打って貰いたい。

先のベアー・スターンズの破綻では、FRB(米連邦準備制度理事会)が最大300億ドル(3兆1,000億円)の特別融資を行いました。その違いについて、ポールソン米財務長官は、「リーマンに対する公的救済は一度も考えなかった」と記者会見で胸を張っています。

いろいろ背景があるようですが、破綻の連鎖によって米国の金融システムが機能不全に陥れば、米国経済は崩壊し、世界的な恐慌の引き金を引きかねない事態です。

さらにこの問題を複雑化しているのは、株価下落やドル安などの市場の反応を招くだけでなく、損失を抱えた金融機関が融資を渋り、米国だけでなく世界の実体経済を悪化させる先行指数になっていることです。

先の原油の高騰も、対ドルで100ドルを超えたと騒いでいましたが、あれとても、金で換算すると金も上がっていることから、確かに値上がりしていますがさほどの上昇ではありません。つまり、ドルが弱く安くなっているのです。

米3位のメリルリンチも、米大手銀行バンク・オブ・アメリカによる回収が決まっています。民間の自助努力には、明らかに陰りが見えています。どこも体力を消耗しています。

日本や欧米各国は今年の経済成長率を下方修正し、勢いの良いと言われた、BRIC’s(ブラジル・ロシア・インド・中国)も慎重な姿勢に変化しています。米政府には公的資金投入の果敢な政治決断をお願いしたい。リトルブッシュの最後の仕事だ。

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