第8705回

浄化槽設置の水洗トイレは土地改良区へ事前協議

公益社団法人香川県宅地建物取引業協会から毎月会員へ、各省庁や県市からの通達等が送られて来ます。4月15日付け宅協業務委発10号で、標題の注意喚起が送られて来ました。香川県内においては、平成16年の都市計画見直しにより、市街化調整区域の指定がなくなったことにより、ここ20年間で郊外では急速な土地開発が進んでいます。

その反面、県内の下水道普及率は50%を割り込んで、全国ワースト5位となっており、郊外では浄化槽を利用した農業用用排水路等への放流が行われているのが実情です。農業用用排水路の維持管理は、主に地元土地改良区が行い、その費用は、土地改良区の組合員である農家が負担していますが、急激な都市化が進めば、水質悪化などに対応するための維持管理費の負担が増え、対応出来ない場合には、居住環境の悪化や良好な用水の確保が困難になるなどの問題が生じることが予想されます。

宅建業者にあっては、開発行為や建物の建設などの行為により農業用用排水路施設に生活雑排水や浄化槽排水の放流を伴うような土地取引を行う場合には、農業用用排水路の管理者である地元土地改良区との事前協議をお願いします。と記されてあります。この通知文を読んで私は、今さらながらと感じました。

宅地化に伴い、くみ取りトイレで良いという顧客は皆無で、下水道区域であればその旨を調査結果として買主へ説明するし、この文章のように農業用用排水路の世話になる場合には事前に地元土地改良区へ確認し、例えば7人槽7万円程度の『負担金』の額を買主にお伝えしています。同時に、ここ平池土地改良区でも4月26日(日)に農業用用排水路の一斉清掃が行われ、非農家(土地改良区非組合員)のわれわれも声を掛け合い、水分を飛ばすために前日農業用用排水路の清掃に出ています。

同時に浄化槽を設置して水洗トイレとする場合には、必ず事前に負担金を支払い、排水同意の確認印をもらっています。私が業界入りした45年前には、県内下水道網が今以上に不十分で、圏外の住民は随分不利益を被っていると感じていました。しかし昨今、埼玉県の下水道管トラブルを散見するに付けて、大きな目で見れば香川県など水不足が太古から続き、そのために池を多く作りそこからの農業用用排水路網が実に良く出来ています。

高松市なども、さらなる下水道網の拡大はないと断言する中、ウィンウィンの関係を構築し続けることが具体策のように思います。私は38年前に自宅を新築しましたが、当時は下水道がまだなかったことから負担金を支払い浄化槽を設置して水洗化し、後10年後ぐらいに『合併式浄化槽』が義務づけられこれに変更し、さらに下水道管が埋設されたことから、今では下水道管を使った水洗トイレです。

この変遷で『浄化』を考えたら、宅内の全ての排水(風呂・トイレ・台所)を処理する『合併式浄化槽』を通った汚水を下水管へ放流するのが理想だと学びました。しかし現実には下水道料を払って、浄化槽の維持管理料を払うのは負担が大きい。昨今の大都会での下水道事情を聞くにつれ、個別浄化で処理するのも一案だと思いますが。上水道は仕方なくこのまま点検交換を続け、都市ガスはプロパンガスへ、下水道管も処理場を増やして距離を短くする。農業用用排水路が使えるところは、みなし公共下水管扱いとする。どうでしょう。

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