第5185回

第35回小児糖尿病せとっ子の会総会

日本糖尿病協会香川県支部小児糖尿病部会(冠者五月会長)が、「せとっ子の会」の正式な名称です。高松栗林ライオンズクラブがこの会の、スプリングキャンプを中心とした活動に資金援助をはじめて、今年で30年になりました。私がライオンズクラブに入会して、すぐの頃から支援が始まりました。

昭和55年頃小児糖尿病が世に取りざたされるようになってすぐに、ドクターメンバーの故吉峰泰夫氏から「高松栗林ライオンズクラブで何とかならないか」と言われ、単年度計画で資金援助を始めたと聞いています。またメンバーの故久米川久夫氏が県医師会会長で、どこかの組織に替わってもらうとの話もありました。

金銭負担はクラブ会計からしますが、人的担当はクラブ内の保健福祉委員会が窓口になり、そこは若手メンバーが活躍する指定席でした。私もそのルール通り、入会早々の頃はそこの委員会に所属していて、委員長や副委員長の責務として、スプリングキャンプの開所式・閉所式へ複数回参加していました。

キャンプと言いながら会場は、屋島とか五色台少年自然センターなど宿泊費用の軽微な屋内でした。ここで寝泊まりして、先輩が後輩へインスリン注射の打ち方などを指導します。最初は泣いてばかりいた小さな子が、だんだんと自分でやれるようになります。

そもそも1型糖尿病というのは、膵臓のβ細胞が高熱などで壊れてしまい、まったくインスリンが分泌されなくなってしまう若年層に多い病気です。インスリンを体外から補給しないと生命に関わるため、インスリン注射を欠かしてはなりません。

ついでに2型糖尿病について補足すると、遺伝的に糖尿病になりやすい人が、肥満・運動不足・ストレスなどをきっかけに発病します。インスリンの効果が出にくくなったり、分泌のタイミングが悪くなったりします。こちらが私のようなウェートオーバーの者が心配する、普通の生活習慣病と言われる糖尿病です。

そしてスプリングキャンプは、春休みの期間の数日(2~3日)、小児糖尿病患者が共同生活をしてインスリン摂取の生活習慣を学びます。高学年になると自分でコントロールすることが出来るのですが、低学年では親や成人がほぼ強制的にうっています。

この生活習慣を身につけるために、寝食を共にして小さな子は先輩の行動を真似るのです。従ってこのスプリングキャンプは、小児糖尿病患者の子どもたちにとっては、なくてはならないものです。そのキャンプ費用を負担していたのですが、このたび幹事に就任して、援助中止をせとっ子の会へ打診をしていました。

丁度高松冬のまつりが30年で、今年の12月に終焉します。小児糖尿病せとっ子の会も、30年です。幹事という立場が、大善を求めて小善を切り捨てます。小善はもちろんキャンプ等は必要だから援助を続けるという選択肢ですが、確かにキャンプは必要ですが、そろそろ自分たちで工面できませんか。

問いかけて3週間ほどで、私の携帯へ連絡がありました。「長い間ありがとうございました。これからは自分たちでやっていきます」という、ある意味予想外の返事でした。今年から返上というのを、今年はどうか半額でも受け取って下さいと今度は私から懇願しました。こちらも12月で、終わりを迎えます。

もちろん予算計上は、通年通り手当されています。今日の総会来賓挨拶で、この経緯も今年が最後の支援だとも申し上げ、新しい「子どもの居場所づくり(子どもの家(仮称))支援」アクティビティーへシフトすることもお話ししました。せとっ子会の総会議案にはありませんでしたが、大きな変更になるわけです。

私も最後のつとめとして本日の総会へ参り、懺悔の意味も込めて記念講演を聞いて驚きました。講師は小児糖尿病患者でありながら、囲碁のプロ棋士木部夏生2段でした。小児糖尿病が言われ始めた初期の頃は、今を生きるための血糖コントロールでした。それが今では、夢と未来を叶えるための血糖コントロールです。

記念講演を終えて、私と若松茂行保健福祉委員長は会場を後にしましたが、エレベーターホールまで美しい女性に見送られ、「本当に長い間ありがとうございました」と深々と頭を下げられ、よいアクティビティーが終焉したことを実感しました。

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