今日から5月クールビズとは言うけれど肌寒い
今日はメーデーです。非正規雇用が常態となると、労働組合の組合員も減るのでしょうか。最近のメーデーも、私が知るひと頃の熱気がありません。バブル経済が過熱気味の頃、昭和の最後の頃になると、労働組合も元気で春闘では○万円というベースアップも報道されていました。私は冷ややかに「クレージー」と叫んでいました。ムンクの叫びのような顔をして。
私も学生の頃は、鉄道のストライキーで学校が休みも「良いかな」と思っていました。首都圏を中心にいくつもの労働組合が、われこそ本ものの労組と言わんばかりに、権利の主張をしていました。政党も社会党が元気で、土井元委員長が「山が動いた」と名台詞を嘔いた頃です。
本日のネタは、メーデーともクールビズとも関係のない、3月末に東京地裁で出た判決について書いて見ます。もっとも地裁判決ですから控訴上告になると違った判断が出るかもわかりませんが、私は地裁判断でも、画期的判決だと思っています。
都市再生機構は(UR)、耐震性不足の賃貸建物の明け渡しを求める訴えを、東京地裁におこしました。これまでに耐震性不足を、明け渡しの正当事由と認めた事例はありませんでした。ところが一転、この判決で、東京地裁は明け渡しの正当理由として認めました。つまり立退料なしでの立ち退きを認めたわけです。
加えて賃借人(入居者)に対しては、賃料の1.5倍の賃料相当の違約金(賃貸借契約終了後なので賃料では無くて、同額の違約金です)の支払も命じました。また強制執行まで認めてしまいました。強制執行は、高裁や最高裁で判決が確定するまでは認められませんが、仮執行宣言がつけば、たとえ高裁へ控訴しても強制執行が可能になります。
これまで傾向としては、弱者保護の観点から、裁判所は入居者有利の判決を多く出していました。事実は違うにしても、私にはえこひいきのように映っていました。30年くらい前は、賃貸市場が貸主有利でした。原状回復工事にあっては、あれもこれも退去者負担でした。
これにも開業したばかりの私は、辟易としました。まだ部外者でした。ところが途中経過を経て、今では完全な「借主市場」です。入居者が好きなことを言いすぎの傾向があると思います。私は本来の姿を、50%負担つまりイーブンパーであるべきかと考えます。どちらも相手を気遣って対処すると、交渉が上手くいくと思います。
先の明け渡し判決に話を戻しますが、危ないから出て行きなさいと言う判決は、ごく自然だと思います。出るにはタダでは嫌だというゴネラーには、賃貸市場全てが「定期借家権契約」、つまり期限の到来で必ず退去せざるを得ない契約にするべきです。
定期借家権は、平成12年の法改正から導入されました。施行後12年が経過しています。これまで賃貸借契約が定期借家権契約になっていないのが、不思議なくらいです。日本人のDNAの「契約」に関する認識を、少し高感度にする時です。