東日本大震災からちょうど2年
2011年3月11日14時46分、あの東日本大震災が発生してから丁度2年が経過しました。今日は2回目の命日です。市井でいうところの三回忌ですか。幸いなことに、わが友とその家族は奇跡のような生還を果たすことが出来ましたが、何万人かが死亡や行方不明、仮住まいの被災者が50万人はいると聞いています。
私も被災後の翌4月には、1度目の石巻へ入りました。瓦礫の山でした。陸上自衛隊から海上自衛隊まで、石巻では自衛隊無くして復興が始まらないという感じさえしました。水も自衛隊員が運んでくれていました。やはりまさかの時に頼りになるのは、軍隊(日本では自衛隊)ですか。
このところ2年目3.11を迎えるというので、特番が増えています。先月再び石巻へ行きましたが、外国メディアを含めて、取材陣のカメラが沢山来ていました。いろいろな絵を撮っていましたが、それぞれが自分の思うところを絵や台詞にしてテレビに露出しています。
その中で返す返す残念なのは、航空自衛隊松島基地の飛行機とヘリコプターの流失です。一昨日の映像でも、「この基地まで津波が襲来するとは考えていなかった」という組織の上官らしい隊員の談話がありましたが、「おいおい自衛隊よお前もか」と言いたくなります。
話がそれますが、東進予備校のコマーシャルで、英語や数学の先生が出てきて東進予備校の教育について持論を展開しています。そして最後に現国の林先生が、「じゃいつするの!今じゃない」という決めぜりふでCMは終わります。林先生は、大変な人気を博しているそうです。
松島航空自衛隊では、早くから隊員に避難命令を出して、全員待避していました。地震と津波が収まって、基地から救出機を出そうと考えていたと言うのです。ところが想定外の津波を被り、戦闘機からヘリコプターまで何百億円をパーにしてしまいました。
隊員と機材とどちらが大切かと択一であれば、間違いなく隊員の命ですが、常にスクランブルに備えている航空自衛隊なら、飛べたのではないかと思います。恐らく非常時に飛ぶことは、考えていなかったのでしょう。
先のVTRで、隊員は「命令がなかったから」と本当は言いたかったのだと思います。しかしそれを言ったら、組織が崩壊します。責任者の処分問題が表出してします。戦闘機は千歳でも小松へでも飛べば、難は逃れたと思います。一方ヘリコプターですが、4機駄目になったと聞きましたが、ヘリコプターが4機健在であれば助かった被災者の命があったことでしょう。
上空からの早めの救出が、災害時では有効です。ヘリコプターも臨戦態勢であったはずです。なぜ飛ばなかったのか。私は自衛隊を責めるつもりはありません。自衛隊がいなかったら、今以上にひどい状態が残ったことでしょう。自衛隊のおかげで少なくても瓦礫は撤去されて、さあ復興だという準備は整ったと思います。
次はやる気でしょう。わが友被災者の宮本嘉二は兄貴と手を取り合って、冷凍庫建屋を再築しています。大変な借金を負っての再建です。魚の水揚げが少なくて、仕事量に対する魚が足らないと嘆いていましたが、それでも大変な勇気です。
仕事がないのは、実に辛いことです。仕事があって、住まいがあれば、家族に被害者がいたとしても、また生きる勇気が湧き3年目を迎えることが出来るようになるかと思います。何よりも大切なのは、震災前の日常を取り戻すことです。まずゼロまで帰って、そこから再スタートです。
高成田享著「さかな記者が見た大震災石巻讃歌」の中に書かれてある「プロフェッショナルまるか」の「おやじのおまかせセット」が、今日の読売新聞に掲載されています。料金は5000円で、その時々の旬なさかなセットを送ってくれる通信販売です。
些細なことでも前向きに考える。海上保安庁の海猿隊は、今も海に潜り遺体を探しながら、その際に発見した遺品を回収しているそうです。遺族の元に届けるのが目的で、極寒の海に潜っています。このような事後処理、人の嫌がる後片付けを海猿隊はやってくれています。
このように日本人の気質、東北人の気質を考えてみたら、起こる前の予防とか起こってすぐの対処とか、もちろん東北人だけではないのですが、御上の決めたことには従順に従い、黙々と働くという美学が今も根底にあると思います。
いま最優先で進められている「防潮堤」の築造にも疑問が残ります。一番の心配は、「こんなに高い防潮堤を作ったから安全だ」という慢心です。津波対策は、いつの時代にも発生を聞いたら逃げるしかないのです。何をおいても、「てんでばらばら」一目散に逃げることです。要塞を作っても、必ずどこかにほころびが生じます。蟻の一穴からも海水は必ず入ってきます。
海岸線に高台(防潮堤)を作るより、内陸部に高台を作る方法はないものですかね。私も平成16年の高松を襲った台風禍の、異常潮位から発生した海水の浸入を目のあたりにしましたが、ほんの少し目には見えないような高低差で、水は動くのですね。
国が宮城県が岩手県が福島県が、三陸沖から茨城沖まで防潮堤が完成したら、恐らく次は千葉県から静岡県、つまり海に囲まれた日本国は防潮堤で守られて安心だ。しかし海は全く見えなくなってしまいます。果たしてそれで日本を守れますかね。