石巻市河北新報の新聞記事にみなし仮設契約更新
石巻市被災者の宮本嘉二から、河北新報の新聞記事が送られてきました。現在、みなし仮設に入居する被災者の契約期間は、入居日から2年間の予定です。震災から2年間が経過する来年3月中旬以降に、続々と契約期間が終了します。これの更新に宮城県が動き出しました。
宮城県は、東日本大震災の被害者を対象とした応急仮設住宅のうち、民間賃貸住宅のみなし仮設約2万3000戸の契約更新作業に、来週中にも着手すると報じられています。貸主は入居者とのトラブルなどを理由に契約更新を拒むことが想定され、県は「被災者の行き場をなくさないよう、協力をして欲しい」と呼びかけています。
また県は混乱を避けようと、民間賃貸住宅の貸主が加盟する「全国賃貸住宅経営協会」と「宮城県宅地建物取引業協会」「全日本不動産協会」に対して、契約延長への協力を求めています。震災直後にこれらの不動産業者が積極的に、「みなし仮設(空いていた一般集合住宅を仮設住宅として契約)」を提唱したのです。
賃貸借契約は、貸主と借主の力関係で、需給が変わってきます。被災地にあっては部屋が不足していることから貸主が立場上強気です。貸し手市場と言われている現象です。賃貸住宅に住んだことのない被災者は、賃貸住宅の住まい方がよくわかりません。出す日でない日にゴミを出したり、慣れないことからイライラも募ります。
もともと空室が多くて困っていた貸主連が、大震災のために立場が逆転し、また公営仮設が建てにくいという側面もあって、これまで空いていた賃貸住宅へ被災者が住んでいます。うまく吸収が出来れば、双方にとって無駄のない持続可能な住宅供給が出来ると思います。
少し専門的になりますが、「更新」というのは「普通借家契約」です。これに対して私が理事長として立ち上げた特定非営利活動法人香川県定期借地借家権推進機構(略称NPO香川定借)が推し進める「定期借家契約」があります。正直ケースバイケースで契約するのですが、私は定期借家契約がこれからの賃貸市場を席巻すると思います。
定期借家契約は、契約期間の終了で契約が切れて、退去すると言うことになります。ならば困っている人を追い出すのかという反論が来そうですが、そうではなくて、「再契約」という方法があります。家賃を滞納する人、共同生活のルールを説明しても従ってくれない人、夜間に奇声を発する人などはやはり出て行ってもらわなければ、賃貸借契約が成り立ちません。
いいわいいわで小善を尽くしていたら、やがて取り返しのつかない罪を重ねることにもなりかねません。困っていても家賃は払うべきです。この場合には国や県がまたは市が払うのでしょうが、額は別として、民間賃貸住宅に家賃の支払いなしに居住することは出来ません。これは原理原則です。
小善は大悪、大善は非情に似たりと言われますが、このルールは被災地の皆さんにあっても同じことだと思います。宮本嘉二に怒られそうです。記事を送った意味をはき違えていると。しかし、当たり前を当たり前にしないと復興も進まないと思います。