第3545回

池田塾3月例会は井上隆史氏の佐竹本三十六歌仙絵巻

池田清一郎さんが主宰する池田塾3月例会は、元NHKプロデューサー井上隆史氏が語る「絵巻切断~秘宝三十六歌仙の流転~」でした。井上隆史氏は、NHKを退局されて現在アジアコンテンツセンター専務取締をされています。丸亀出身とのことで、彼岸法要のため帰省中の身を池田さんに捕まえられたようです。

私も池田塾はもう数年拘わっていますが、アジアコンテンツセンター専務取締役井上隆史の話しは、生憎聞き漏らしていました。恐らく私の体内センサーが、芸術文化に疎いのも一因だと思います。逆に井上隆史さんの話しは必ず聞きに来るという中川美和子さんも、池田塾では始めてお目にかかりました。

またまた恥をさらしますが、私はこの題材である幻の国宝といわれた佐竹本三十六歌仙絵巻を全く知りませでした。その説明を、池田裕子さんからの案内状をそのまま掲載させて頂きます。

幻の国宝と言われた佐竹本三十六歌仙絵巻が、(小欄注旧秋田藩主)佐竹家の財政窮乏のために競売にかけられたのは大正時代のことです。戦争成金が高額で落札しましたが、すぐに経営難に陥り、再度売り立てに。

この時、高額すぎて個人での入札は難しい歌仙図を、三井物産の大番頭益田鈍翁が36枚に切断してバラバラに売ることを考えました。財閥から企業へ、三十六歌仙の流転の物語は近代日本の経済界の変遷を見事に物語っています。

NHK番組「追跡ドキュメンタリー」で、異例の放送文化基金のグランプリを獲得した興味深いお話しを楽しみに、お越し頂きますようご案内申し上げます。

この説明の通り、幻の国宝といわれた佐竹本三十六歌仙絵巻がばらばらにされ、歴史の荒波の中で次々と変わっていく所有者を追いかけた「追跡ドキュメンタリー」の興味深いお話です。所有者はその時代の寵児に限られているわけです。お宝蔵は、画商が管理して主人も家族も知らない世界。そこから出て、次の藏も、限られた藏だというわけです。

私はこの「佐竹本三十六歌仙絵巻」のことは知りませんでしたが、聞くとなるほどと合点が行きます。売られていく限界集落の幼子が存在する時代の、茶人と称したお大尽のほんの少しの自己満足が、やがて造船疑獄などの政治家を巻き込んだ賄賂の道具として使われるわけです。

取材では、既に売却した人などの取材拒否にあったり、今太閤の自慢話など、人脈を広げたとおっしゃる井上隆史さんですが、その中で記憶に新しい人の話。男は事業で成功したらまず家を建てる。次は女。究極が芸術品等お宝。お宝は裏切らないのだそうです。

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