第3481回

木造で公共施設を建設するのが全国に拡大中

学校や自治体庁舎などの公共施設の内2、3階建ての低層のものは木造にしようという動きが広がっているようです。2010年の「公共建築物木材利用推進法」の施行を受けて、昨年末までに41都道府県が方針を策定しています。

徳島県は、公共建築物の木材使用料を10年間で2倍にする目標を設定して、鉄骨造が予定されていた県立高校の実習棟を急きょ木造に変更したりしています。さらに山梨県は、地元産のカラ松などを使った同県小菅村の村立体育館の建設を、補助金などで支援しています。

いずれも林野王国の話しですが、「外部の人も訪れるので、暖かみのある施設になれば」とか、「林業や地域の活性化につながり、雇用も生まれる」と期待も膨らんでいます。木も適宜使ってやって、次の世代への木が大きく育ちます。

一方福島県では、福島第一原発1号機原子炉建屋をカバーで覆って、放射能物質の外部飛散を抑制する工事が展開されました。高放射線量下で、人が作業することが出来ません。通常行われる現場での溶接や、ボルト締めが出来ない状況下での知恵比べです。

清水建設は社長が先頭に立って、この難工事に取り組みます。原子炉建屋は40㍍四方に高さ45㍍、これを鉄骨枠組みとパネルですっぽりと覆います。これまでの工法であれば、鉄骨同士を2万本のボルトを人手で締めることになります。

編み出された工法は、釘を使わない木造伝統工法の応用です。鉄柱の側面から上向きに取り付けたツノのような突起物と梁の両端のホゾとなる穴をかみ合わせていきます。(新聞にはこう書かれていますが、ホゾは本来突起部分、受けるのがホゾ穴ですが)組み立ては国内最大級の750トン吊りのクレーンでありながら、ツノとホゾの接合部の隙間は数㎜に仕上げています。

鉄骨の製作は、全国8工場での突貫工事です。6月に、1ヶ月掛けていわき市で実際本番さながらの仮組予行演習で問題を洗い出し、本番での成功率100%を目指します。そして完成した仮組を解体して、60㍍×20㍍の台船で福島発電所まで海上輸送です。

8月から、実際の現場での組み立てが始まりました。遠隔操作のクレーンから15㍍離れた移動操作室には、ディスプレイとにらめっこするとび職が3人。ここから指示や制御がされます。「近づかずに作業をする」という原則が貫かれた建屋カバー工事は、10月28日に大過なく完了しました。もちろん小過は目白押しだったようです。

清水建設はこの施工技術について、早速特許出願をしたそうな。振り返ればここでの成功の第一は、1社に任せたと言うことではないでしょうか。神戸淡路震災の際には、瓦礫の撤去も地区割りで清水建設、大成建設、鹿島建設などエリアを決めての発注でした。

ところが東日本大震災は、企業との癒着を心配する民主党のマニフェスト呪縛によって、自治体別の整備計画です。各自治体が、個別にゼネコンと契約します。これではなかなか実効が上がりません。かえって無駄が多くて、費用がかさみます。広範囲に及ぶ場合は行政区画より、地理的区画が効率的には間違いなく良いです。

政府も、政治主体とか寝言を言ってないで、官僚も上手く使えばいいのですよ。決して双方対立して得なことはありませんよ。日本人は創意工夫の達人民族です。民族分裂にならないように、政府は心してかかるべきです。

「社会保障と税の一体化」は、目的としては正しいと思います。自民党も政権に返り咲けばこの政策をするでしょう。であるならば反対ばかりしてないで、協力すべきところは堂々と正論を述べて協力するべきですよ。それを国民は心待ちにしています。

最後の砦の野田総理、早く内閣改造をして任期まで脇目もふらず突っ走れ。解散なんかとんでもないことです。ここで政治的空白を作るより、前へ、頼みますよ。今は何もしないより、やった結果の多少のイレギュラーは国民も容認します。民意を計るのは、なにも選挙だけではないと私は思います。(四国新聞&日経アークテクチュアから引用)

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