第3280回

定年後の男の棲まい

高商の先輩で、先の新橋有薫酒蔵を積極的に奨めて下さった吉田博先輩の、ご自慢の家へ行ってみました。高松市の南、徳島県境にある塩江町です。山深く、古くからの温泉地として発展しましたが、香川県人は吉田さん以外、遠国と感じています。

そこに棲まいを新築して、隠居生活のような、アウトドアー派の基地のような、何とも例えようのない空間が出来ています。立地は、内場池の護岸から2㍍程度上がったところにあります。危ないかなと思いましたが、護岸は築造から60年の古木が覆い茂っていて、非常に安定しています。

池はダムで出来た池ですから、それ以上の水位になったら放流が始まりますから、危険水域をここで越えることは、想定外にしても考えられません。放流が始まると自ずと水位は下がります。

魚の産卵の場所にも近く、釣りのポイントとして看板まで出ています。ヘラブナですか、鯉もいるようです。近くに藤川牧場があって、友が集まればBBQが始まります。泊まりは鉄筋コンクリート造6階建ての旧ビラ穴吹に安く泊まれます。

池の周囲を一周する道路がありますが、これまでは道路の山側で民家が点在していました。ここであれば水の心配はまったくありませんが、面白みには確かに欠けます。それを池側で、畑を開墾して宅地にしたそうです。残念ながらそれには関与していません。

吉田先輩はアサヒビールに勤務し、単身赴任が長くて何でも出来る人です。野菜も作り始めています。桜の木や紫陽花も、毎年数を増やしています。残念ながら夏場の温度は高松旧市内とほとんど変わらないと言いますが、こうして風に吹かれていると、やはり2度は低く感じて、時の流れを忘れます。

夜は星の数が半端でなくて、ベンチに寝転んで天を仰げば、自然のプラネタリウムを独り占めだそうです。自然は人を、詩人にします。古木が冬には葉っぱを落とし、太陽を導きます。逆に今ごろは、広葉樹の大きな葉が、太陽を遮ります。自然が与えた桃源郷です。

電話で相談 メールで相談