第30回不動産実務研修ゼミ開講
平成6年からはじめた「不動産実務研修ゼミ」が、もう16年になる勘定です。自分が「うどん屋」をしていたことから、丁稚奉公へも行けず、開業したものの何をどうすればいいのか路頭に迷ったことから、「迷える新人に勇気と収入を」というキャッチフレーズではじめたものです。
とは言っても特段のノウハウがあるわけでもなく、「市井(しせい)の不動産屋」としての知識・見識を伝授するくらいで、強いて言えば、「一通り揃っている」のが売り程度のゼミです。このところ何かと忙しくなって、3泊4日の日程調整がままならず、休講が続いていましたが、気まぐれ的に本日から(年間計画では偶数月の第4水曜日昼からスタート)、28日土曜日までの、節目となる第30回目の研修ゼミを開校しています。
16年間で30回ですから、多くの生徒を迎えたというわけではなくて、ほとんどが自己満足の域を出ません。当初は県外生ばかりを想定していましたが、近年は県内の生徒も現れ始めました。この受け入れには正直悩みましたが、私は同業者を商売仲間として捕らえています。仲間ならノウハウの交換をすることは、何の抵抗もないわけですから、問題はありません。
対象者は新規開業者もしくは開業間もない新人業者ですから、少なくても宅地建物取引主任者資格を取得し、実務研修(法定2日講習)を受講しているか、2年間の実務経験がある者です。初心者といえども、全くの大卒新人では、座っているのも辛い時間となります。書いてあることも読んでもらいますし、全くの大卒新人では、読むことすらままならないのです。
対話形式ですから、その都度質問を受け、その都度質問に答えます。未だ答えられなかった質問はありませんが、皆さん真面目です。高額の受講料と遠路からの交通費、第一時間がとても大きな負担です。従ってこの期間は、与える側もこれが最初で最後として勤めます。結構疲れます。真剣勝負の時間です。
きっかけは、私の開業時の、老婆の一言でした。私は昭和56年(1981)に開業しました。当時は試験に合格したら、即開業が出来ました。するととたんに、「あんた口入師(くにゅうし)にやなって!口入(くにゅう)と馬喰(ばくろう)は人のする仕事ではないわ」と言われてしまいました。とてもビックリしました。私は親孝行せんかと義父に言われて、この道に入ったつもりでしたから。
私の脱口入師への道は、まだまだです。私だけでなく、業界全体のレベルを上げる事も要求されています。自社の繁栄と業界の地位の向上は、車の両輪です。己だけの精進では、まだまだだけにも負けない努力をしたとは言い切れません。世間の業界を見る目がどこまで上がるかの戦いです。