AIG現在の金融と不動産の現状について
REG香川県不動産同友会(会長・濱崎貴司)の3月例会でした。不動産鑑定士でREGメンバー(㈲松岡良幸事務所)でもある松岡良幸氏のコメント会でした。
彼はまず「サブプライムローン」が、なぜこれほど大規模金融破綻へ繋がったのかという検証をしています。私もそう思うのですが、格付け企業の「格付け」にその一因があったと思います。アメリカには、もう産業らしい産業がないのです。それでも格付け機関は、銀行の債権(期間内は必ず買付金の返済利息を付けて得られるという権利)にAAAなどといういい加減な格付けをしていました。これが世に霧散したのです。
それで失業して、クレジットカードが使えなくなった中産階級がマイホームを全額ローンで買ったのです。中産階級ですから、格付けは「サブプライム(プライムでない人々)」です。それでも住宅価格が上昇していて、これの差額がなんと彼らの可処分所得でした。
マイホームの評価が500万円値上がりしたから追加ローンを組んで、銀行からあらたな500万円(もちろんドル建てです。分かりやすく表現しています。)というキャッシュを調達して、自動車・白物家電・コンピュータなどの購入に充てていたのです。アメリカ人の購買能力の大半は、この銀行融資の資金だったのです。
その成長のメカニズムが急激な段階金利適用のために、ついに支払が出来なくなったのです。ここで問題になるのは、借主と金融機関の「金銭消費貸借契約」の支払について、この保証関係をファンド化した「CDS(Credit default swap)」という商品が今大問題になっています。
この会社は、債務債権者間の支払の間にいてその支払を保証し、債務者が破綻した場合は債務の肩代わりを、債務者が破綻しなかった場合には保険料をとるという権利を「証券化」しました。
それがCDSであり、今アメリカで問題になっているAIGの根本原因がここにあります。総額62兆ドルと言われるCDSの内、AIGは4,000億ドルを保証しています。だからアメリカ政府がAIGの立て直しに躍起になっている訳です。
AIGは今、幹部社員へのボーナス支払いに問題が集中していますが、AIGは確かにアメリカの保険会社つまり私業ですが、その契約者は全世界に散らばっています。一義的には、AIGを救うことはアメリカ国民を救うことに他なりませんが、これだけグローバル化したら、契約人は日本を中心にして世界各国に広がっています。
極論を言えば、アメリカ経済の「救い」は、世界の人民を救うことになりそうです。だから日本を初め世界中が、この危機を共同で乗り切ろうとしているのです。日本政府の海外への大判振る舞いにも、最終的には「日本」を救うという究極の課題があるのです。私は、少なくてもそう思いたいのです。