第2145回

東京都内のオフィス空室率が上昇でも増収増益決算が

4年間上がり続けた都内のテナント料が、ここへ来て下落に転じ始めました。それを押し上げているのが、空室率です。空室が続くから、やむなく賃料の値下げという圧力が強まっています。

私はこれも、サブプライムローン問題からの派生だと考えています。サブプライムローンとは直接は関係ないヘッジファンドまでもが、集中砲火を浴びて火だるまです。燃え尽きてしまった感がします。

せっかく昨年秋まで、世界のファンドが日本に集まってきていました。これを見込んで、都内ではテナントビル建設ラッシュでした。外人は広い面積を求めます。このブームに水を差したのが、19年5月にスタートした、「耐震強度確保」を図った建築基準法改正です。完成後即入居済みになるはずが、「バイナラ」と日本から世界のプレーヤーが逃げました。

建築基準法の改正、これで日本国内での建築(木造など一部は除く)は止まってしまいました。その間に、世界マネーが日本から消え失せたのです。ただ建築確認遅れと空室率は、直接の因果関係はありません。がしかし問題を大きくしたという、因果関係はあると思います。

ところがこのような最新情報と裏腹に、送れてくる情報が、今年3月の決算報告です。一口で言うならば、先述のマイナス要因は、ほとんど3月決算にマイナス要因となっていないと言うことです。げにこれからが恐ろしい。

新聞報道によると三井不動産など、大手不動産会社5社の平成20年3月期連結決算は、全社の経常利益で過去最高を更新したそうです。来年の決算も横ばいの見通しです。そんなはずはないと思います。

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