第7505回

熊野神社のお火焚き行事2023

毎年恒例の正月15日(最近は日曜日開催)は、熊野神社のお火焚きであります。そもそも『お火焚祭』とは、『おひたきさい』と読み、旧暦の11月18日に主に京都の神社で秋の収穫、五穀豊穣に感謝するため、また、厄除け、家内安全、商売繁盛などのために社前に井桁に組んだ護摩木(火焚串)を火床に入れて焚き上げる火祭りのことのようです。

昔京都では、11月に入ると「お火焚き」と呼ばれる行事が,各神社や町内で行われています。これは,江戸時代から受け継がれる火を使った行事。もとは宮中の収穫祭にあたる新嘗祭(にいなめさい)が、一般の人々に広まったものという説があります。また,太陽光の力が1年で最も弱くなる冬至に合わせ,その復活を願ったことに由来するとも言われています。

またお焚き上げとは、「想いが込もっていて直接捨てるのは忍びないお品」について、神社やお寺に祈祷や読経を依頼して手放すおこないです。お焚き上げは、ご祈祷やお経などのお祈りを捧げてお品を「浄化」すること、その後にお品を焼いて「浄火」することの二つの行いから成り立ちます。熊野神社では、滕神社の多田宮司に依頼し、祝詞奏上からおはらいをしています。

もともとは1年間お世話になったお守りやお札、正月飾りなどをお正月過ぎの小正月(1月15日ごろ)にお焚き上げしていました。現在はそれに限らずにご遺品、愛用品、思い出品など対象が拡がっています。有名な人形供養も、お焚き上げの一種です。

最近では、お焚き上げを利用して、親しい人との死別、断捨離、離婚、失恋、終活、引越し、ペットとの死別などさまざまな機会に気持ちの区切りをつけ、人生のリスタートのきっかけにする人が増えています。お品の処分という面もありますが、モヤモヤを取り除き、気持ちを軽くすることを目的とした心の整理ともいえるでしょう。

ここ熊野神社にも、多くの神飾り等が持ち込まれています。私も捨てられなかった叙勲の祝電を、燃え上がる火の中へくべました。どうしようかと思案に暮れていましたが、責任で通った熊野神社に、その解がありました。情けは人のためならず、稲盛和夫塾長の教えの通りであります。

今日はお火焚き、これで年末からの一連の神社行事が終わります。正直ほっとしています。同時に、久しぶりに神社行事に参加できたことにも感謝です。進取と不易、どちらもわたしに考える時をもたらしてくれます。

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