第3485回

新築マンションの床下から高線量の検出

偶然か必然か、小学生が携帯していた線量計で、福島原発から60㎞離れた福島県二本松市内の昨年7月に完成した新築マンションの床下から、屋外より高い放射線量が検出されて大騒ぎになっています。これは不動産業に携わる者にとっては、大事件です。

福島原発から20㎞の、計画的避難区域の位置にある福島県波江町の砕石現場からの石が生コンに使われていて、これが原因のように言われています。昨年3月11日から4月22日の間に、皮肉にも災害復興に役立つものと信じて一所懸命砕石されたものです。

この間に約5200トンを、県内の建設会社など20社へ出荷しているようです。このマンションのように被害物が、まだまだ出てくるかと考えると、本当に神も仏もありません。想定外のこととは言え、専門家もいたでしょうから、なんで早めに放射能拡散の事実を公表し、被害の拡大を防げなかったのだろうか。

被曝した砕石を生コンに使用し、マンションの基礎としたもので、目に見えない敵は、こうして後から、そしてしつこく長期に渡って被害者を悩ませることになるのでしょう。双葉砕石工業の社長も、私からみれば被害者です。

マンションは3階建てで、12世帯が入居していて、線量の高かったのは1階の4部屋で、うち2部屋は、福島県の借り上げ住宅として、南相馬市と波江町からの避難住民が生活している部屋です。県が移転先を手配する方針だとか。オーナーはこの先どうなるのでしょうか。

入居者の中にはこれまでの引越で、疲れ果ててその気力がないというインタビューもあり、希望を見いだし何の被害もないはずの新築マンションにやっと住み家を見つけた矢先のことで、加害者がいない(もちろん東電が加害者ですが責任追及が及ばない)被害者に、心よりお悔やみを申し上げます。

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